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個性を咲かせる女性たち

藤野可織さん:文学部美学芸術学科 2002年卒業

プロフィール:京都府京都市生まれ。中学から大学院の12年間を同志社で過ごす。文学部美学芸術学科に入学したのは、当初美術館の学芸員をめざしていたため。卒業後はカメラスタジオや出版社に勤める傍ら、大学院時代に始めた執筆活動を継続。2006年に「いやしい鳥」で文學界新人賞を受賞しデビュー、2013年「爪と目」で第149回芥川賞を受賞した。

カメラのシャッターを切るように小説の一場面を紡いでいく

執筆活動を始めたきっかけを教えてください。

 絵本が好きだったので、小さい頃から「将来はお話をつくる人になるに違いない」という根拠のない確信がありました。なぜか私にとっては“当然”のことだったため、作家になるために何かをするという発想がなくて、特に小説を書いたりしていなかったんです。具体的に将来の職業を意識したのは高校生の時。美術館の学芸員になりたいと思い、同志社大学の文学部美学芸術専攻(現:美学芸術学科)に進学しました。大学のカメラクラブで活動していたこともあり、カメラマンに憧れたこともありました。でも、それが自分の実力ではかなわないと分かってきた大学院時代に、「そういえば私はお話を書く人になるはずだったな」と思い出して書き始めたのがきっかけですね。
 大学院を卒業してからは京都のカメラスタジオでアシスタントとして半年働きました。その後は学術出版社で事務のアルバイトをしながら、小説を書き続けていました。文學界新人賞を受賞してデビューしたのは、その2年後くらいでしたね。

執筆におけるモットーを教えてください。

 できるだけ小説と自分との間に距離を取って、物事を正確に記録するように書くことですね。最初の頃は作品に自分の気持ちが入りすぎて、方向性を見失いがちだったんですけど、今は作品と客観的に向き合うという基本を忘れないよう心掛けています。
 大学院の時に指導いただいた岸文和先生から教わった「視覚的なものを正確に描写する」ということも、いまだに大事にしています。さらに、正確に描写するためには対象をよく観察する必要がありますが、その点では所属していたカメラクラブでの経験が生きていますね。カメラを構えて対象の一番いい瞬間、一番いい角度を狙い定めていると、写真を撮る前と後で、被写体の見方が変わってくるんです。そういった物を細かいところまで見る観察眼が今の執筆に役立っています。

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